実行委員長からのあいさつ

天城靱彦

Tokyo Docsは今年6年目を迎えます。ドキュメンタリーは国境を超えてメッセージを伝える最も有効な手段であるという確信を胸に、2011年東日本大震災の年に、ドキュメンタリーの国際共同製作の推進を目指して立ち上げたのがつい先日のように感じられます。

お陰様でTokyo Docsは順調に成長を続け、何本もの優れた国際共同製作作品を生み出してきました。国内外のドキュメンタリー制作者の間でピッチングという独特の企画プレゼン方法についての認識が広まり、新しく挑戦しようという若い制作者が増えているのは嬉しいことです。また、海外のドキュメンタリー関係者にもその成果が広く伝わり、Tokyo Docsの知名度は今や飛躍的に高まっています。

2013年からはアジアと日本の制作者同士の交流にも積極的に取り組んできました。その結果Colors of Asiaという統一テーマによるドキュメンタリーの国際共同製作が成立し、日本および共同製作に参加したアジアの国々で広く放送されました。この取り組みには今後も更に力を入れる方針で、今年も新たな企画の募集と製作が行われます。

一昨年策定した中期計画に従って、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの年までにヨーロッパや北米の主要なドキュメンタリー祭に並ぶアジアの国際共同製作の中心になるという目標に向けて、更なる努力を続けるつもりです。

今年は全体で101本の企画の応募がありました。その中からTokyo Docsのピッチングで19本、Colors of Asia のピッチングで8本の企画を提案していただくことになりました。

今年の新たな試みとしてTokyo Docs AcademyにMaster Classを開設しました。優れた企画の開発と人材の育成を目指すいわば「特訓コース」です。3人の制作者がドイツ人プロデューサーの指導のもとで取り組んだ成果がどう評価されるかが楽しみです。

また、今年は優れた企画に対して提供する開発支援金を総額500万円に増額しました。日本とアジアの優れたドキュメンタリーが少しでも広く世界に届き、日本とアジアに対する理解が深まるよう期待しています。

関係者の深いご理解と温かいご支援に篤い感謝を捧げるとともに、引き続きのご支援を心からお願い申し上げます。

Tokyo Docs実行委員会委員長
NPO法人東京TVフォーラム理事長
天城靱彦

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