ご応募ありがとうございました。2014年度の募集は締め切りました。
概要では企画の全体像をわかりやすく書きます。あらすじ、ドキュメンタリーのテーマ、テーマをめぐる社会情勢、ディレクターの意図、企画のユニークな点などをバランス良く記述してください。特に最初の2~3行は、読む人を引きつけられるように魅力的に!多くの企画書を読むコミッショニング・エディターたちの心を、最初の数行でつかまないといけません。
また、「追い詰められた主人公はどのように決断するのか?」といったように、結末を隠すことは避けてください。視聴者向けの広報文ではありません。企画に参加することを検討しているデシジョンメーカー向けの文章です。結末が分からないままに、製作資金を提供してくれるデシジョンメーカーはまずいないと思ってください。
このパートでは二つの選択肢があります。一つはストーリーラインを詳しく書くこと。二つ目はいくつかの要素を併記することです。
まだ完成前のドキュメンタリーなので、ストーリーを完璧に書くことはできません。しかし“国際共同製作”は企画が完成する前に、デシジョンメーカーたちに参加を決断させなくてはいけません。ある程度は想定で構わないので、ドキュメンタリーの筋立てを書きます。
書き方は色々ですが、実際に取材が可能な人、モノ、出来事を使います。
次のような要素のうちいくつかを組み合わせて構成します。
※ 特に注意すべきは、ドキュメンタリーのスタイルです。取材者や監督と、主人公や登場人物との距離感、取材をする上でのスタンスなどは、はっきりと書く必要があります。
まず例文をご紹介します。
「1983年日本放送協会に入局。報道番組を担当し、特に国際分野の番組を多く制作。南シナ海の領有権問題を描いた番組では、日本国内で賞を受賞。現在はNHKエンタープライズに所属し、社会問題を中心とする国際共同製作番組を担当。」
自分が制作した番組のタイトルや国内での受賞歴を列記することはしないでください。「"NHKスペシャル~アジアの火薬庫"を制作」し、「ギャラクシー選賞を受賞」と書いても、日本の事情を知らない外国の人たちには伝わりません。「南沙諸島問題を取り上げたドキュメンタリーを制作しNHKの最も重要な枠で放送。日本有数の権威ある賞を受賞した」と書けば、日本を知らない人でも分かるのではないでしょうか。自らの経験や現所属などをわかりやすく説明しますが、読むのはそれほど日本の制作環境を知らない外国人ゲストです。